邸やしき
物語のなかに17回あらわれることば
身分の高い人が住む広壮な屋敷。とりわけ平安貴族が営んだ寝殿造の住まいを指すことが多い。
[参考文献]清少納言/石田穣二訳注 『新版 枕草子(上巻)』角川ソフィア文庫/川村裕子 『王朝の恋の手紙たち』角川学芸出版
この語が息づく話
- 02月は、まっすぐ見ないものだった、盃のなかでは
- 15邸にただ一枚の鏡に、姫がはじめて見た顔——自分を見るのが、まだ稀だったころの鏡のこと
- 17三百そろいの貝を、値と日限だけで注文した男がいた
- 25幾人の足を渡って、地に落ちなかった京の鞠
- 35山の氷室から都の門まで、夜のうちに運ばれた、夏のひとかけら
- 41黒と白の石が、いちばん静かだった遊びのこと
- 62奇数の夜ごとに、人は灯をともして集まった——子の生まれた家に、産衣と祝い膳が通った話
- 69鉄漿壺の見立てと、姫君の白い歯——鉄漿(かね)のはなし
- 72反古の山と、一枚の文
- 86築地塀の外に立つ母と、娘が書いた一枚の梶の葉
- 94白い裳の陰で、幾たびも解かれていた赤い糸のこと
- 104窮屈な袍を脱いだ若君が、選んだあの一枚のこと
- 106駆け出した若君の裾と、乳母がくぐらせた一本の紐
- 107陸奥から来た千寿丸と、宴の前の几帳七つ
- 109二度、崩された溝——庭師とくと、庭のすみの谷川
- 111紙に色をのせ、香をたきしめ、花を添えて——恋文をこしらえた人々
- 121邸にこもっていた女が、はじめて山道を踏んだ
※ 語の読みは本文の振り仮名から、登場話は本文から機械的に集めています。定義・由来は出典を確かめたうえでそえています。